準備書面とは

原告が最初に提出する書面が「訴状」であり、被告が最初に提出する書面(主に訴状に対する認否反論)が「答弁書」である。

それ以降に提出する書面は、原告被告ともに全て「準備書面」と呼ばれ、原告ならば「原告準備書面(1)」「原告準備書面(2)」「原告準備書面(3)」と作成するたびに番号を1つずつ増やして提出する。

被告の場合は、「被告準備書面(1)」「被告準備書面(2)」「被告準備書面(3)」となる。

第2回口頭弁論期日とそれ以降の準備書面の提出

被告が提出した答弁書に対しては、原告は第2回口頭弁論期日の約1週間前までに反論の書面を提出する。

これが「原告準備書面(1)」である。

そして、被告は次の第3回目の期日までに、原告準備書面(1)に反論するために「被告準備書面(1)」を作成して提出する。

このようにお互いの書面を交互に反論することが基本であるが、必ずしもそれにとらわれることなく、連続して作成・提出することも可能だ。

例えば、2回目の期日のときに原告が原告準備書面(1)を提出していても、言い忘れたことや追加の主張があれば3回目の期日までに「原告準備書面(2)」として提出することもできる。

あるいは、提出した準備書面の内容が不十分であれば、裁判官から追加で提出するように求められることもある。

このように、自らの主張を述べる際や相手の主張について言い分がある場合は全て準備書面により主張・反論する。

これを弁論終結まで繰り返す。

つまり、原告・被告それぞれが訴状・答弁書を提出した後の書面のやり取りは、全て準備書面となる。

準備書面の書式

簡易裁判所で行われる訴訟については、訴状・答弁書については雛形書式が裁判所において用意されていたが、準備書面の雛形書式はない。

当然、地方裁判所も同様である。

というのも、準備書面というものは、相手の主張に反論すると同時にこちらの主張が正当であることを、適宜、自由に述べるものだが、各事件の内容やそれぞれの言い分は千差万別であるのだから自由度の高いものでなくてはならず、雛形書式にできるものではない。

準備書面の書き方・記入例

  1. 書き方
  2. 準備書面の書き方は、1枚目の上部に事件番号や当事者名等を記載するという実務上のルールはあるが、それ以外の本文部分の記載方法は決まりはなく、弁護士よっても書き方は結構バラバラである。

    要は、第3者に対し(ここでは裁判官)、自分が正しいと説得する書面を作ると考えればよい。

    ただし、第一、第二というような区分けは必要である(準備書面が短い場合はこの限りではない)。

    大きいほうから順に、第一・第二・第三、1・2・3、(1)(2)(3)、①・②・③、ア・イ・ウ、(ア)(イ)(ウ)とする。

    文字の大きさや1行あたりの文字数等は、訴状・答弁書と全く一緒である。

  3. 記入例
  4. 以下に記入例を示す。
    準備書面記入例

準備書面作成のテクニック

わかりやすく説得力のある準備書面を作成するためには、以下の2点を心がける。

  1. 小見出しに要素1つをもってくる構成にする
  2. 上記準備書面記入例の「原告準備書面(1)」の「第二」をご覧頂きたい。

    第二のタイトルは「本件事故による原告の治療状況」であるが、3箇所の治療箇所をそれぞれ小見出しとしてわけて記載している(「1 足の骨折」「2 首の痛み」「3 肩の脱臼」)。

    このように伝えたい要素を小見出しとしてわけて個別に番号を割り振りそれぞれ簡潔に説明すると非常にわかりやすい文章になる。

    この3つの要素を1つの文章としてまとめて書いている準備書面をよく見かけるが(弁護士でも多い)、だらだらとした文章になり、わかりにくく説得力に欠ける。

  3. 主張と証拠はセットにする
  4. これは基本的で当たり前のことではあるが、主張と証拠はセットで表現する(もちろん、全ての主張に必ずしも証拠を添えられるわけではないが)。

準備書面の提出

  1. 付属物
  2. 準備書面に加え、以下のものも正本・副本をそれぞれ裁判所・相手に提出する。
    ①証拠
    ②証拠説明書

    準備書面、証拠、証拠説明書の全てに対し、それぞれ1枚目の上部に「正本」(裁判所提出用)、「副本」(相手方提出用)と赤文字で記載する。

  3. 提出時期
  4. 期日の1週間前が理想だが、多少遅れても問題はない。

  5. 提出方法
  6. 以下の3パターンがある。訴状の場合は必ず①でなくてはならないという決まりがあるが、準備書面や答弁書の場合は、一般的には②か③が多い。

    ①「正本」「副本」を裁判所に提出(郵送or持参)し、「副本」は裁判所から相手に郵送してもらう

    ②「正本」を裁判所へ郵送、「副本」も相手に直接郵送する(直送と言う)

    ③「正本」を裁判所にFAX、「副本」も相手にFAXする。

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