離婚の準備として重要なのはお金と子供のことだよね。
今日はお金のことについて学んでいきましょう。
離婚の準備としてやるべきことは3つあるの。
- 結婚後に築いた財産・お金の把握
- 離婚の手続きにかかるお金の確認
- 離婚後の生活にかかるお金
この3つは準備段階でしっかり把握しておいてね。
結婚後に築いた財産・お金を全て把握する
財産・お金のことは離婚の話をする前に把握しておく
結婚している間に築いた財産・お金は、その名義にかかわらず共有財産として離婚時には分割します。
そのためには、まず、結婚後に築いた全ての財産・給与など、お金に関することを全て把握する必要があります。
これらは離婚の話を切り出す前にしておかないと相手に隠されてしまうことがありますから、離婚の意思を悟られないように把握していきます。
なお、財産はマイナスのものも含まれますので、住宅ローン・自動車ローンなどの残債があればそれらも分割されます。
家族全員分の通帳を金融機関・口座番号・預金額などがわかるようにコピーする。
<不動産>
契約書・権利書等をコピーしておく。
登記簿謄本も入手しておく。
不動産価格は査定しておいたほうがよい。
<生命保険>
保険証のコピーをとっておく。
保険会社、保険の種類、契約者、受取人、保険料等の諸条件は全て把握する。
<有価証券>
証書をコピーしておく。
銘柄、口数、購入価格、時価も確認する。
<収入>
サラリーマンは源泉徴収票、自営業者は確定申告の資料をコピーしておく。
<借金・ローン>
住宅ローンや自動車ローンがある場合には返済予定表をコピーしておく。
離婚手続きにもお金がかかる
離婚するためのお金はいくらかかるか?
離婚するためには手続きが必要ですが、どのような手続きで離婚するかによって、必要なお金は変わってきます。
協議離婚
当人同士の話し合いで離婚する協議離婚はほとんどお金はかかりません。
協議離婚をするなら養育費等の取り決めを公正証書として残したほうがよいですが、この費用もせいぜい1万円程度です(弁護士に依頼する場合は別途作成費用がかかりますが安心です)。
公正証書作成費用の1万円前後のみ
<専門家に頼む>
公正証書作成費用:約5万円
離婚協議書作成費用:5~10万円
調停離婚
この場合も自分で手続きをすれば、わずかなお金ですみます。
しかし、弁護士に依頼するのであれば弁護士費用がかかります。
離婚の内容やどれだけお金に余力があるかを考えて決めましょう。
収入印紙+切手代で約2000円
<弁護士に頼む>
着手金:20~40万円
成功報酬:20~50万円
裁判離婚
離婚調停が不成立の場合には、離婚裁判で離婚を求めます。
弁護士をつけない場合には費用は数万円程度しかかかりませんが、自分で書面を作成して、1か月半に一度、平日の昼間に裁判所に行かなくてはなりません。
弁護士に頼む場合は弁護士費用がかかります。
収入印紙+切手代で数万円程度
<弁護士に頼む>
着手金:20~40万円
成功報酬:20~50万円
別居するときのお金も用意しておく
離婚に備えて別居するときにもお金がかかります。
賃貸住宅を借りて住むなら、引っ越し費用や家賃が必要になりますし、家電製品を購入する場合は別途お金がかかります。
ただし、正式に離婚が成立する前における別居中の生活費は婚姻費用に該当しますから、扶養能力のあるほうが費用を負担する必要があります。
話し合いで支払ってもらえないときは、調停や裁判で負担を求めていきますが、仮に認められたとしても支払いがされるまでには時間がかかりますので、一時的に立て替えておくお金は用意しておきましょう。
また、相手に支払い能力がなければ支払いが命じられてもお金を得ることはできません。
離婚後のお金を把握する
離婚して財産分与や慰謝料、養育費が得られることになっても、一般的には生活するのに十分な金額には及びません。
よって、離婚後に自身で働いて得る収入も加味し、毎月のお金の収支をシュミレーションしておく必要があります。
なお、自身の給与以外に、以下の収入が見込めます。
- 児童扶養手当
- 子供手当
- 養育費
子供の人数等、諸条件により金額は若干異なりますが、毎月4~5万円程度。
こちらも諸条件で金額は異なりますが、子供1人あたり毎月1万~1万5千円。
夫婦間の取り決めによりますが、全くあるいは途中から支払われなくなるケースも多いので、あまりあてにしないほうがよいでしょう。
きちんとした収入を得られる仕事につくことが重要
実家に戻るなら別ですが、通常は上記に示した手当だけで生活することはできませんので、きちんとした収入が得られる仕事に就く必要があります。
一般的には、正社員で働くことができれば生活は安定するので望ましいですが、それが無理な場合はパート・アルバイトよりも派遣社員の方が時給が高いことが多いです。
母子家庭の場合は、子供の都合で仕事を休むケースがあるので、休みの取りやすさも考慮に入れておきたいところです。
- できれば離婚前に就職する
- 資格を取得し離婚に備えることも
専業主婦であったならば、離婚してから仕事を探すのではなく、離婚前に仕事を見つけておいたほうがよいでしょう。
現実的には母子家庭の仕事探しは厳しいと言わざるを得なく、職探しの期間も長期化しがちです。
職探しにあっては高望みしないように注意してください。
職探しの前に離婚後の生活費を計算しておき、公的手当では不足する金額分を稼げる仕事を見つけたいところです。
可能な限り良い条件で就職するには、自身のスキルも磨いておいた方がよいでしょう。
最低限、パソコンは使えるようでなくては職探しの選択肢は大幅に狭まりますし、時給の高い派遣社員はパソコン操作ができなければ採用してもらえません。
事務職を希望する場合、パソコン操作は離婚前から練習しておきましょう。
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- 財産分与に不動産の査定は必須
- 浮気の証拠は探偵を使う